はじめに
このモードは、FreeDVソフトのPTTボタンを押すと、FT4,FT8と同様に
連続したデジタル信号で変調された、電波が送り出されます。
送信出力によっては、終段に過大な負担が掛かり、終段破壊などなる場合があります。
運用に際しては、まずはじめに、送信出力を最小にして、アンテナの状態を確認し
異常無き事を、確認して徐々に出力を上げ、異常なきことを確認しながら
運用するように心がけて下さい、運用に際しては自己責任でお願いします。
FreeDVの受信をする事が出来るようになったら
今度は、実際に交信をするための準備に入ります

・最初にPTT制御の確認から Tools→PTT Config設定
PTT制御の仕方は、各メーカー、それぞれの無線機によって違いがありますので
一概には言えません、参考までに八重洲無線 FTDX3000の場合
無線機のメニューNo,065 Mode cw PC KEYING RTS
PTT制御の仮想COMポートをCOM6とした場合、上の写真の状態で
制御することは出来ています。
Test PTTを押して、PTTがON/OFF制御出来ることを確認して下さい。
・FreeDV 1.4 ツール-オプションについて Tools→Options

ツール-オプションダイアログ:
- クリッピング:700Cおよび700Dでは、Tx信号をクリップすることにより、
ピーク/平均電力比(PAPR)(クレストファクターとも呼ばれます)を
12dBから8dBに低減します。
これにより、TxスペクトルとRx散布図に少しノイズが追加されますが、
パワーアンプをより強く駆動できる場合があります。
パワーアンプに過負荷がかからないように、注意して使用してください。
この設定をクリックすると受信側での明瞭度が落ちます。
受信側からレポートをもらいながら使用して下さい。
通常はクリックしません。 - Tx Band Pass Filter:700Dモードの送信帯域幅を約1000 Hzに制限します。
通常はクリックしたままにします。 - 700Dインターリーバー:インターリーバーは複数のフレームにわたって
エラーを平均化するため、変化の激しいフェージングの場合、また
バーストエラーのある場合のパフォーマンスが向上します。
16フレームのインターリーバーは、パフォーマンスを4dB改善します。
ただし、インターリーブにより遅延が追加され、同期が遅延します。
txとrxの両方に同じインターリーバー設定が必要です。
たとえば、2に設定すると、2つの160msフレームで平均エラーが改善し、
処理に要する時間に、TxとRxの両方で2×160 = 320msの遅延が発生します(合計640ms)。
この設定もクリックします。
インターリーバーは通常1に設定されます。 - 700D手動同期解除:このオプションを選択した場合、
手動で同期を解除する必要があります([再同期]ボタン)。
同期の自動フォールオフを無効にします。インターフェーバーとの
長い再同期遅延を回避するために、長いフェード中に700Dの同期を
維持するのに役立つ実験的な機能です。
通常はクリックしません。 - Txt Msg欄は自局のコールサイン情報などを入れておきます。
FreeDV 700オプション
コントロール | 説明 |
---|---|
クリッピング |
送信波形をハードクリッピングして、平均電力を増加させますが、 多少の歪みが生じます |
700Cダイバーシティコンバイン | 2セットの700Cキャリアを組み合わせて、 フェージング時のパフォーマンスを向上 |
700Dインターリーバー | インターリーブする700Dフレームの数を大きくすると、 フェージング時のパフォーマンスは向上しますが、 遅延が増加します |
700D Txバンドパスフィルター | 700D TXスペクトル帯域幅を 1000 Hzに制限します |
700D手動同期解除 | 700Dの同期を強制し、同期を自動的にドロップしません |
OFDMモデム位相推定器オプション
OFDM Modem Phase Estimator Options
これらのオプションは、OFDMモデムを使用する
FreeDV 700Dおよび2020モードに適用されます。
- [高帯域幅]オプションを使用すると、位相が急速に変化するチャネル
(高速フェージングHFチャネルやEs’Hail 2衛星など)のパフォーマンスが向上します。
オフにすると、位相推定器の帯域幅が自動的に選択されます。
高速で同期を有効にするために高で開始し、低帯域幅に切り替えて
低SNR HFチャネルのパフォーマンスを最適化します。 - DPSK(差分PSK)チェックボックスには同様の効果があります-
位相が急速に変化する高SNRチャネルでのパフォーマンスが向上します。
このオプションは、OFDMモデムを変換して、コヒーレントPSKではなく
差動PSKを使用します。DPSKは、FreeDV 1600などの以前の
FreeDVモードで使用されます。これはTxおよびRx側に影響するため、
両側でDPSKを選択する必要があります。
このオプションは、必要に応じてクリックします。
・ツール-フィルター
Tools→Filter
このセクションでは、Tools-Filterの機能について説明します。

コントロール | 説明 |
---|---|
ノイズ抑制 |
Speexプリプロセッサを使用して、マイク信号のノイズ抑制、 残響除去、AGCを有効にします |
700C / 700DオートEQ |
FreeDV
700CおよびFreeDV
700Dコーデック入力オーディオの 自動イコライゼーション |
Auto EQ(自動イコライゼーション)は、入力された音声を、最適な周波数分布に調整します。
聞きづらい低音の声の裏返りを低減し、受信側の了解度を上げることができます。
Auto EQ(自動イコライゼーション)は 、通常はクリックした状態で運用します。
併せて、マイク イン イコライザ-(Mic In Equaliser)をクリックして
上の図のような設定にします、あらかじめ音声イコライザーを調整しておかないと
復調したときにケロケロと声が裏返り了解度が落ちてしまいます。
特に低音域のカットは大事です。
音声イコライザーの設定は、まだ改善の余地があります。
モードによっても違いがあると思われますので
受信側からレポートをもらいながら、調整していきます。
2020モードでは、Bass Freq 100Hzで-20dB 中域、高域をフラットに
近づける事で、受信側の復調に、良好な結果が得られるとの報告があります。